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総合内科(生活習慣病)

内科について

当院の内科では、風邪症状(発熱、鼻水、咳、喉の痛みなど)、胃腸症状(吐き気・嘔吐、腹痛・下痢など)といった急性症状の診療や、生活習慣病の治療や進行予防を中心とした診療を行っています。また、特に目立った症状はなくても調子が悪い、健康不安がある、健診結果が心配、どの診療科を受診したらいいかわからないなどの場合も気軽にご相談ください。
生活習慣病とは
食事・睡眠・運動・飲酒・喫煙といった毎日の生活習慣が発症や進行に大きく関与する病気の総称です。主な生活習慣病である高血圧・脂質異常症・糖尿病は動脈硬化を進行させて、心筋梗塞や狭心症といった心疾患や脳卒中の発症リスクを上昇させることから、生活習慣病は早期発見し、適切な治療を続けていくことがとても重要になっています。
心疾患や脳卒中は日本人の死因として長年上位を占めています。
また、厚生労働省の令和元年国民生活基礎調査の概況によると、脳卒中は寝たきりの要因の第1位となっています。
生活習慣病により動脈硬化が進むことで血管から老化し、深刻な疾患につながりやすくなります。
脳の機能を守り、自立した生活をできるだけ長く続けるために、当院では早めの生活習慣見直しをお勧めしています。

高血圧

高血圧を発症しやすい
方の特徴

高血圧は、診察室血圧で収縮期血圧140mmHg以上、もしくは拡張期血圧90mmHg以上のどちらか、または両方に当てはまる状態が続くことが確認されて診断されます。血圧は緊張などでも大きく変化しますので、リラックスできる家庭血圧では、収縮期血圧が135mmHg以上、もしくは拡張期血圧が85mmHg以上のどちらか、または両方に当てはまる場合となります。
日本人の高血圧は、原因疾患のない本態性高血圧がほとんどを占めています。遺伝的要因があり、肥満や過剰な塩分摂取などの生活習慣が関与して発症していると考えられています。
原因疾患によって高血圧が症状として現れている二次性高血圧では、腎機能障害や内分泌異常によるホルモン異常、血管疾患などが疑われます。この場合には、原因疾患の適切な治療が不可欠です。

どのくらいまで
血圧を下げるべき?

高血圧治療は、脳卒中や心筋梗塞、腎機能低下、動脈硬化など深刻な疾患の予防や進行を抑えるために行われます。
こうしたことから、予防や進行抑制に有効とされている診察室血圧130/80mmHg未満(75歳以下)を目標にコントロールしていきます。なお、75歳以上の場合は、140/90mmHg未満が目標となります。
また、他に持病がある場合には、基準値や目標血圧が変化するケースがありますので、主治医の指示に従ってください。

薬に頼らずに血圧を下げたい

生活習慣の改善をしっかり行うことで、血圧を低く抑えることも可能です。1日の塩分摂取量を6g未満に抑え、肥満解消や予防、適量に抑えた飲酒、運動習慣、十分な休息や睡眠、禁煙などを組み合わせて行います。冷えを解消し、ストレスと上手に付き合っていくことも有効です。ただし、状態や他の持病などによっては生活習慣の改善だけでなく、薬物療法の併用も必要になります。

脂質異常症

脂質異常症とは、LDLコレステロールが140mg/dL以上、HDLコレステロールが40mg/dL未満、中性脂肪が150mg/dL以上のいずれかに当てはまる状態であり、血中の脂質が過剰な状態です。HDLコレステロールは血中の過剰な脂質を回収する役割を担っており、これが少ないことも問題になります。

脂質異常症を
発症しやすい方の特徴

遺伝的な要因があって、食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足、ストレスなどが関与して発症するとされています。
また、女性は更年期や閉経で女性ホルモンの分泌が減少すると、それまでは問題なくても急に脂質異常症を発症しやすくなります。
脂質異常症は、自覚症状なく進行しますので、注意が必要です。
他にも内分泌疾患など原因疾患の症状として脂質異常が生じる二次性脂質異常症もあります。

脂質が過剰になると
動脈硬化が進行し、
脳卒中や心筋梗塞の
リスクを高めます

血中脂質が過剰な状態が続く脂質異常症では、血管の内壁に脂質が蓄積し、進行すると塊になったプラークが形成されます。プラークが付着した血管壁はしなやかさが失われて動脈硬化が進行し、加えて血液が凝固しやすくなって、炎症を起こすこともあります。そして、プラークの破壊や血栓形成が起こると、それが血流で運ばれて血管が詰まり、閉塞を起こすことがあります。
この場合、閉塞した血管が脳にあれば脳梗塞や一過性脳虚血発作、心臓へ酸素と栄養を送る冠動脈が詰まれば不安定狭心症や心筋梗塞を発症します。

脂質異常症で、
特に注意が必要な方

  • 糖尿病を合併している
  • 肥満である(特に内臓脂肪型肥満)
  • 高血圧を合併している
  • 喫煙習慣がある
  • 心筋梗塞・狭心症などの血管疾患の発症経験がある
  • 動脈硬化が関与する病気になったご家族がいる

脂質異常症があって、さらに上記に当てはまる場合は、早急に適切な治療が必要です。
特に、内臓脂肪型肥満があり、脂質異常症以外に糖尿病や高血圧があるメタボリックシンドロームの場合は動脈硬化の進行が速く、血圧・脂質・血糖の数値がそれほど悪くなくても心筋梗塞や脳卒中の発症リスクが高くなることがわかっています。

余分な脂質を蓄積しないためのコントロールが大事です!

脂質異常症の発症予防と進行予防には、生活習慣を見直すことが重要です。脂質異常症のタイプによって適した食事内容が変わってきますので、ご自分に合った食事を心がけましょう。
習慣的に運動し、休息や睡眠をしっかりとってください。生活習慣の改善では十分な効果を得られない場合には、血液中の脂質を減らす薬の服用も併用します。正しく服用することで効果を得られますので、医師の指示に従って服用してください。
しっかりコントロールすることで、動脈硬化進行を抑制し、脳卒中や心筋梗塞発症のリスクを軽減させることができます。

糖尿病

糖尿病を発症しやすい
方の特徴

高血糖を解消させるインスリンというホルモンの不足や機能低下によって、高血糖の状態が続く疾患です。遺伝的要因があり、偏った食事、運動不足、肥満などの生活習慣が関与して発症します。

糖尿病の悪化で
起こること

糖尿病で高血糖が続くと、毛細血管を含む全身の血管や臓器に様々な障害を起こします。糖尿病には合併症も多く、中でも「糖尿病性神経障害」、「糖尿病性腎症」、「糖尿病性網膜症」は糖尿病の三大合併症と呼ばれており、進行すると腎不全、失明、足の壊死など深刻な症状を起こします。
糖尿病は生活習慣病ですので、動脈硬化の進行にも関与し、脳卒中や心筋梗塞、足の血流が悪化する閉塞性動脈硬化症などを起こすリスクがあります。

正しい生活習慣を
身に付けましょう!

カロリーコントロ-ルを行い、適正体重を維持することが重要です。肥満である場合は、適正体重まで戻しましょう。動物性脂肪、肉や卵、果糖を多く含むフルーツや飲料の過剰摂取を避けて、食物繊維をしっかりとるようにしてください。大豆製品や青魚、海藻、キノコ、野菜、玄米などを中心にした食事はお勧めできます。飲酒は適量を守りましょう。
習慣的な運動も有効です。ただし、状態によっては運動を制限される場合もありますので、主治医と相談した上でご自分に合った運動内容や頻度を決めるようにしてください。